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警察官を拝命する前に、君に知ってほしいこと。『元警察官』

警察官を拝命する前の君に知ってほしいこと。『元警察官』

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ども。
KODOUです。
 今回の記事はこれから警察官になる人は絶対に知っとくべきことやから最後まで読んでな。

 プロフィールにも書いていますが、僕は警察組織で約14年半働いた後システムエンジニアに転職しました。

 元警察官の人の記事って最近はとても多いですが、多くの人は

  • 警察学校の厳しい指導に我慢できず退職
  • 卒業できたとしても警察署で5年も勤務しないうちに諸々の事情により退職
  • 長く勤めていたが、犯罪に手を染めたり重大な事故を起こして退職

って感じで、僕のように

  • 長い期間、警察組織で活躍した
  • 昇任試験合格している
  • 前向きな理由での退職

という条件に当てはまる人はほとんどいないです。

 念のために言っとくけど、早く警察官やめた人を否定しているわけじゃないで。
 むしろ、自分の適正にあってないと気付いた時点で、警察組織に早く見切りをつけ人生の軌道修正しているという点で、素晴らしい判断や。尊敬するわ!!
 不祥事起こしてやめていった人も反省して、その後の人生で前向きに生きてるなら胸張って生きていけばいいと思ってるよ。

 なので、この記事では、僕の長く濃い警察官の経験を生かして、これから警察官を目指す人に、

  • 長く勤めてみないとわからない警察官組織の問題について知ってもらう
  • 本当に警察官になるべきかの最終判断をしてもらう

という目的で書いていこうと思います。

 あくまで警察組織のネガティブな面にフォーカスした内容です。

 見方を変えれば警察組織のポジティブな面もたくさんありますので、あくまで判断の参考程度にして、最後は自分で判断してくださいね。

 僕自身も警察官時代は楽しかった、充実した思い出のほうが圧倒的に多いわ。
 それでも辞めたのは、他にやりたいことができたから。
 それがシステムエンジニアだったってこと。

【過去の記事】
 僕が警察官をやめたときの心境についてはこちらに
koudou-plus.net

 警察のDEEPな話についてはこちらに
koudou-plus.net

書いてますので興味があったら読んでくださいね。

警察学校の話

 僕は高卒で公務員試験に合格し警察学校に入りました。

 公務員試験の勉強のため専門学校に入りましたが、入って2週間後の警察採用試験を受け合格しているので、参考書買って独学でも全く問題ないと思います。

 警察学校の生活は世間一般的には厳しいと言われています。

 確かに義務教育で経験する学校に比べればとても厳しい環境です。

個人的には高校の寮生活で受けた、先輩の超理不尽な指導の方が厳しかったのでそれと比べると大したことなかったかな。

 警察学校の表の目的は、警察官を育成して、警察署に配属することです。

 そして裏の目的は警察官の適正がない人をやめさせることです。

 なので、警察学校での生活は『圧迫』が基本となります。

 教官や指導する先輩の言うことは何があっても絶対です。

 命令されたことが達成できない場合、できない人だけでなく、その学級や同部屋の人はまとめて「連帯責任」を取ることになります。

 学生の授業中に、教官が学生の部屋に入り込み、

  • ロッカーのカギの閉め忘れ
  • 布団の畳み方
  • 部屋の掃除

などのチェックをします。

 そこで、チェックに引っかかると、その部屋のメンバーは「連帯責任」を取ることになります。

 教官に呼び出され、こっぴどく説教された挙句、雑巾ダッシュや長い長い反省文の作成などバリエーションは豊富です。

 連帯責任のつらみは、同じ学級、部屋でも優秀な人からできの悪い人まで様々なレベルの人がいるということです。

 ですので優秀な人はほとんどミスしないのに、できの悪い人は何度も何度もミスをします。

優秀な人は、他人のミスで何度も罰を受けます。

 優秀な人の怒りの矛先はできの悪い同期生に向けられることになるのです。

 
 連帯責任は自分のミスが周りを巻き込むので本当につらかったわ。
 僕もミス多かったから、年上の同期によく注意されてたけどかわいいもんやったわ。
 中にはミス連発しまくって怒鳴られたり殴られてたりしてた同期もいて本当に可哀そうやったな。
 でも、連帯責任のおかげで、同じミスを繰り返さないために改善する習慣が身に付いたのはええことやったと思うで。

  
 授業では、刑法や刑事訴訟法をはじめたくさんの科目があり、テストで赤点を取ると、これまたこっぴどく怒られたうえで、補習や再テストが待っています。

 で、再テストも赤点であれば、警察官の適正がないと説得され退職することになります。

 勉強時間確保するために、消灯時間過ぎても勉強したわ。
 消灯時間過ぎると電気消さなあかんから、懐中電灯使って勉強したわ。
 懐かしいな。

 また、

  • 剣道・柔道(どちらか一つ選択)   
  • 逮捕術
  • 水上安全法(プールで立ち泳ぎや溺者救出の訓練)

など体力的に苦しい授業もあり、体力がない人は課外時間にひたすら走ったり筋トレしたりします。

 そんなこんなで10か月の警察学校軟禁生活を終えれば、晴れて
警察署に配属されるのです。

 とても厳しい警察学校ですが、卒業後に感じることは

  • 警察学校なんだかんだ楽しかったな

ってことです。

 

 警察学校で苦楽を共にすることで同期の絆が生れるんや。
 連帯責任で一緒に処分受けたり、一緒に課題を達成したり、週末繁華街に飲みに行ってはめ外したり、ええ思い出になるで。

警察署に配属後の話

 警察学校卒業後は警察署に配属され、実習期間が始まります。

 この実習が終わると、また3か月ほど警察学校に入るのですが、このあたりの話は本題ではないので割愛します。

 実習期間中は3交代で交番勤務をします。

 この実習がきついかどうかは、正直一緒に勤務する上司や警察署の規模によります。

 僕の実習生活はハズレでした。その理由は

  • 上司が超厳しい(理不尽な意味で)
  • 県内でも屈指の治安の悪さで事件・事故が多い

ってな感じで、

  • 落とし物をして交番を訪れた方から遺失届を受理していたところ、漢字を間違えてしまい、上司に後ろから後頭部を叩かれ、「こいつアホなんですみませんね~」って言われる。
  • 「お前に寝る時間ないやろ!」と言われ、仮眠時間も勉強させられ結局一回の勤務で30時間以上一睡もできない。
  • 「今の車何って車や?」とのクイズに正解できないとこっぴどく怒られるので、休日は幹線道路でカーセンサー片手に車の名前を当てる修行をしている。

などなどいろいろあったんですね。

 最初は上司の罰ゲームは腕立てなど体力的なものでしたが、僕が腕立てを楽しんでやっていることに気づき、僕の嫌なことを的確に要求するようになりました。
 

 当時の僕は腕立てを連続で200回以上できるくらいの筋トレマニアやったからな。
 ベンチプレスも130キロぐらい上げとったわ。

 ってな感じで、警察学校が天国に思えるくらいの辛い実習期間でしたが、僕の鋼のメンタルと強靭な体力で乗り切ることができました。
 

 
 勤務中何度も悔し泣きしたわ。
 でも、警察官時代は、「理不尽で厳しい上司だったけどあの人のおかげで今の僕がある、感謝、感謝('◇')ゞ」って心の底から思ってたわ。(確かにあの最悪な経験のおかげで免疫がついたのは間違いない)
 しかし、警察からシステムエンジニアに転職し、超ホワイトな環境を知ってしまった今では「あれは度を越えた陰湿ないじめだったんだ」って悟ったんや。
 警察社会は村社会やから中にいると極端に視野が狭くなる。
 普通に考えたらおかしいことでもおかしいと感じれなくなる。
 警察組織の悪い部分やで。
 そんな辛い経験は後にも先にも実習の時だけや。

で、本題。これから警察官になる人へ。

 ここまでは自己紹介的な内容でした。

 僕がこれから警察官を目指す人にまず考えて欲しいことは

  • 「あなたが警察官になりたいと思う理由は何なのか?」ということをしっかり認識してほしい

ことです。

 きっと警察官になりたい理由って

  • 給料が安定している
  • 警察24時や刑事ドラマを見ての憧れ
  • 警察官になると友達に自慢できる
  • 被害者になった経験があり、自分のような被害者を救いたい
  • 悪い奴を成敗したい

などなどそんな感じだと思います。

 僕の場合は

  • 正義感が強い
  • 給料が安定している
  • 体を鍛えながらお金をもらえる
  • 消防士本命だったけど、警察受かったから

ってことが理由でした。

 理由は何だっていいと思います。

 警察官になって、厳しい訓練受けて、現場で勤務すれば、勧善懲悪、社会の役に立ちたいという「警察マインド」は勝手に身に付く。

 警察官になる理由には出てこないけど、実は最初から考えておくべきことそれは

  • 階級社会で生きていくということ

です。

 警察組織は階級社会です。

 あなたは、生まれてから今まで日本国憲法平等
を保証されてたんですね。

第十四条
すべて国民は、法の下に平等であって、人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない。

 しかし、警察組織に入るということは、平等でない世界に入るということになります。

 社会的身分により社会的関係で差別されることになるんやな。

 階級が上の者の指示は絶対なのです。

 理不尽なエピソードは無限にありますが、一部紹介しますと

  • ある日、自分の机の下に大量の書類があるのを発見し、上司に聞くと「出張中の○○係長がお前にやれってことで置いて行ったんじゃないか?処理しといて」とのこと、数日後出張から帰ってきた○○係長は「おい、あの作業終わったんか?終わってない?どれだけ時間かけとるんや」と指示もしてないのに何故か偉そう。

 ※この人は人に仕事を振る常習犯でした。

  • 現場での職務質問で浮浪者が口から血を吐き、僕の全身に血がかかる。

 血が、眼に入ったため、警察署に戻り幹部に「検査のため病院へ行く」と告げると、幹部は体の心配は全くなく、言った言葉は「勤務の人員が少ないから早く帰ってこい(怒)」、「間合いをとってないからこんなことになるんだ(怒)」。
 ※いやいや間合い詰めなかったら身体検査できんやろ

  • 休みの日に同じ県の別の市に行くため幹部に届け出を出したところ、「お前は遊んでばっかりだな、却下!!」といって突き返される。

 ※そもそも申告制であり、承認制ではないので幹部に却下する権限はないのだが、、、

  • 働かない幹部の実績を部下がフォローはあるある

 ※部下が睡眠時間を削って稼いできた実績を、仮眠時間をフルでとっているボンクラ上司が折半。

  • ボールペンを取るためにポケットに手を入れた瞬間に、超お偉いさんに「お前ポケットに手を突っ込むな!」と注意される。

 いったん謝って、少し離れたところでもう一度ボールペンを取るために、ポケットに手を入れたところ「今言ったばかりだろ!!」とさらに怒鳴られる。
 ※この時さすがに僕も「ボールペンとるためにポケットに手を入れたんです。ポケットに入れたくて入れてるんじゃないです!!」と言い返しました。
 超お偉いさんに下っ端が噛みついたので、周りにいた警察官全員が静まり返り、後で複数人の幹部に「ズボンのポケットにボールペンを入れているお前が悪い。胸のポケットに入れとけ。」と注意されました。

 まあ本当にショーもないことやけど、警察組織という階級社会で生きるってことがどんな感じか雰囲気でもわかってもらえたらええな。

 僕は警察の階級制度について

  • 階級というのは指示する立場とされる立場を明確にすることで警察組織の指揮命令系統を効率よくするための制度。
  • 警察の階級制度は江戸時代の日本のような身分制度としての階級制度とは違う。

という風に考えていますし、本来はそうあるべきです。
 しかし、実際は身分制度としての階級制度と勘違いしている幹部ってたくさんいます。
 理想は理想、現実は現実、組織の体質というのは簡単には変わるものではありません。
 なので、警察組織で幸せになるためには、極端な話

  • 階級を上げて偉くなる(警視以上)

  • 下っ端のまま、お金のためと割り切って虐げられることを受け入れる

ことの2択だと思います。
 階級を上げるにはひたすら勉強です。
 そこに、あなたが警察官になりたいと思った理由は関係ありません。
 将来は警察署長そして、本部長を目指してひたすら勉強するのみです。
 警察24時や刑事ドラマの憧れがモチベーションになるのは30歳くらいまでです。
 モチベーションが下がった後の警察人生は30年以上あります。
 10歳も20歳も年下の上司・幹部に虐げられる日々が定年まで続くのです。
 幹部が次の異動で、さらに上のポストに上がるための実績作りのために、下っ端は睡眠時間と寿命を削りながらノルマを達成し続ける日々が続くのです。
 定年後の再就職では下っ端の警察官は、警察で得た知識などなんの役にも立ちません。
 低単価な警備員や交番相談員(警察の再雇用)くらいの仕事くらいしかないでしょう。
 しかし、警視クラス以上になれば、天下りでおいしい思いができるのです。
 これが警察組織の階級制度のリアルです。

 警察社会は階級が全てと言っても言い過ぎじゃないと思うで。
 「昇任が全てじゃない、俺は県民のために現場の仕事に徹する」って強い意志をもっていたとしても、定年までそのモチベーションを続けれるのは、本当に崇高な志をもった人か、超鈍感(いい意味で)な人だけだと思うで。
 後輩で警察学校出たばっかりなのに、将来は署長になるとか言ってたやつがいて、当時は変な奴と思ってたけど、警察組織で生きていくのであれば、それが正しい考え方なんよ。

終わりに

 警察官の仕事はとても重要な仕事です。
 今この時も、大変な思いをしながら職務執行をしている警察官のおかげで、日本国民の幸せが維持できているのです。
 僕は、警察官のときは、民間の方が大変だと思っていましたし、多くの警察官もそう思っています。
 しかし、実際に民間に転職してみて、警察の大変さは民間とは比べ物にならないくらいハードだと実感したのです。
 
 なので、町でお巡りさんを見かけると心の中で「ありがとう」といっています。

 あくまで僕の経験の範囲での話な。
 民間と公務員とかで比べられるだけ世の中は単純じゃないことはわかっているで。
 もし民間VS公務員とかで話している人がいたらそれは視野の狭い、不毛な議論や。

 
 このような警察のネガティブ記事を書いて、「警察官になる人がいなくなったらどうすんねん」って意見もあると思います。

 でも安心してください。
 僕の記事にそんな影響力はありませんし、これからも憧れを抱き警察官になる人はいくらでもいると思います。
 
 それに、警察官の適正がある人であれば、どんな環境でも楽しく生きることができるので気にしなくていいです。

 じゃあ、何のために記事書いてるのってことですが、警察官って自殺って多いんですよ。

 僕も身近だった人で2人お亡くなりになっています。

 警察官はストレスフルな仕事です。

 悩んでうつ病になったり、犯罪に手を染める人も多いです。

 なので、これから警察官になろうとしている人達に、僕の記事をみてもらうことで警察を長く務めることでわかったネガティブな面の情報を知ってもらうことで、自殺という最悪の結果を1人でも減らすことができればうれしいと思って発信しているんですね。

 もしこの記事を見て自分には警察官以外の本当にやりたい仕事に気づいてもらえたら最高です。
 

 本当に警察官になるべきか?このまま警察官続けるべきか転職すべきか悩んでる人いたら、コメントに書いてくれたら相談に乗るで。
 今のところ、僕のコメント欄は閑散としてるから大歓迎や。

 長くなりましたが、今回はそんな感じの話でした!!
 最後まで読んでいただきありがとうございました。